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植物の生産者は自宅に花を飾らない?

 以前、取引先のガーデンセンターのある人に、「植物の生産者は花を飾って楽しむ人がいないよね?身近に花がいっぱいあるのに何故飾らないのかな?」ときかれたことがあります。このとき彼は、私の事務所の窓辺に置かれた複数の種類の植物を見てとても驚いたようです。

 この問いに対して私は、「生産者の多くは、自分が楽しむために花を育てているのではなく、売るために作っているだけで、特に花が好きなわけではないからだと思う」と答えました。もし本当に花が好きなのであれば、花屋であろうがなかろうが、身近に置くのでは?と思います。

 むしろ生産者の方が身近に置くべきではないだろうか、と感じています。その理由は生産現場とはちがうところで観察することで、今まで気付かなかった多くの発見があり、商品として生産しているだけではわからない事柄もたくさんあるからです。このような事から、生産者は単に生産するだけにとどまらず、お客様が手にした後の事まで考えて販売するのが理想的なのではないでしょうか。実際に私の家では、部屋の中で飾ってみて初めて気づけた事柄も多くあります。

 価格や鑑賞の仕方が特異で一般的には敷居が高く馴染みがうすい東洋蘭を例にすると、限られた熱心な愛好家が屋外に設けた栽培場所で育てることが普通で、室内の窓辺等で年間を通して栽培することは常識ではありません。

 数年前、私の家族はその芳醇な香りを楽しみたいと室内の出窓に飾り、花が終わった後も葉が綺麗だからという理由でそのまま育てていました。私は元気がなくなったらすぐに部屋の外に出そうと思いながら、しばらくのあいだどうなるのかと様子を見ることにしました。すると驚くべきことに夏にたくさんの花芽を作り、部屋の中でそのまま冬を越して春には屋外で育てている株よりもきれいな花を咲かせたのです。室内でよく育ち、さらには観葉植物としても楽しめることがわかったシュンラン。これは面白い。これならみんな楽しめる、ということで、その後、以前より使用されている古典的な専用鉢ではなく、釉薬のかかった洋風の植木鉢を用いることで、窓辺で栽培できるようになりました。花と香りを楽しみ、花がない時期でも葉を鑑賞して楽しめるスタイリッシュな東洋蘭(Oriental Cymbidium Ranyuen style)に発展しています。

海外で好評のOriental Cymbidiumは、蘭裕園の英語サイトでご覧いただけます。約200枚の写真をお楽しみください。 → Cymbidium goeringii


コラム筆者:山本裕之

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