農業の未来を創る農高生たち [2] 〜あなたはそれを食べますか?〜
千葉県立清水高 食品科学科 3年 逆井柚香

皆さんは野田市を知っていますか?周りからは何もないただの田舎と言われます。あまり知られてはいませんが、枝豆の名産地です。他にも野菜は育てやすく、大きな水田地帯も多いです。野田市の北の方に行くと関宿があります。関宿には酪農家が多く牛舎がいっぱいあります。前までは、田舎と言われると馬鹿にされている感じがして嫌でした。ですが、田舎でしか作れないものもあります。野田の枝豆が美味しいのは空気や水が良く何よりも枝豆が育ちやすい環境だからだとおもいます。今はあまり知られていませんが、これから多くの人に知ってもらいたいです。

野田市の場所

私の家は以前、農家をやっていました。朝は早くて常に外にいる状態でした。いつも泥だらけでかえってきましたが、私にとってはそれがとてもかっこよく思えました。小さい頃から野菜作りに関わっており一番近くで農業の大変さを見てきました。ですから、少しは理解できるとおもいます。ダサいと思われても偏見されても私は農業をやりたいとおもいます。

私は清水高校に入った時、将来は食品に関する仕事ができればいいやと思っていました。食品に関する仕事とは食品の製造や加工の仕事です。高校に入って少し経ってからの授業で野菜を育てました。最初はめんどくさいと思っており農業には関心はありませんでした。ですが、勉強をしているうちに興味をもちもっと知りたいと思いました。 畑を耕すこととか肥料を工夫することとか、大変なことが多くありますがその分育った時の嬉しさや食べる時の喜びがあります。夏は暑くて冬は寒いです。その季節にあった育て方をしなければなりません。ですからうまくいかないしメンタルもやられると思います。しかし、成長を見るとそれだけでこれからも頑張ろうと思えます。

成長を見守る

農業の素晴らしい所は種から育て最後に人の口に入るまでの過程があるからです。他の仕事には一から作れるものはあまりありません。とても素晴らしいと思います。 私は春休みに自宅で野菜を育てました。土をいじるので力も必要だし筋肉痛にもなります。 植えてから三か月経ち、収穫しました。収穫の喜びと達成感は何より元気の源になります。 そして3年になり、進路についてしっかりと考えるようになり、将来はエダマメなどの野菜栽培をメインにした農家の復帰を目指します。   農業や野菜栽培士というと周りの人は馬鹿にしたり反対されたりします。農業のどこがダサいのか私にはわかりません。農業をやる人がいないと私たちは野菜を食べることはできません。誰かが野菜を一生懸命作ってくれるから皆は美味しく食べられるのです。野菜を育てるには土をいじるので汚いとか言われますが、みんなの為に農家の人達が汚れながらも野菜を作っています。馬鹿にしたり批判するけど野菜は食べる。私には理解できません。こんなにも立派な仕事なのに馬鹿にしてはいけないと思います。野菜を食べる前に考えてほしいです。「この野菜も誰かが一生懸命作ってくれたから今こうして食べられるのか」と。そう考えると、とてもありがたいと思えます。馬鹿にはできないと思います。野菜は勝手に育つものではありません。皆が知らない所で批判されながらも頑張って作っています。考えを少し変えれば農業の良いところはいっぱいあるとおもいます。馬鹿にするのは簡単ですが農家の人と同じ野菜を作れと言われたら難しいと思います。   農業は昔から、農業の3Kと言われてきました。キツイ・キタナイ・キケン。たしかに、キツイしキケンです。それに土をいじるので当然汚れます。ですが苦労した分やりがいがあると思います。また、農業は表にでる仕事ではないし、他の仕事に比べればとても地味です。ですが、みんなの為にコツコツ仕事をしています。とても素晴らしいと思います。このような立派な仕事はあまりないと思います。最近では、農業の3Kに新しい言い方があります。カッコよく・感動があり・稼げる。これは若い農業後継者の方々が考えて周りにひろめていったらしいです。 私は感動しました。今までの偏見を覆す程の言葉を作った人に尊敬できます。私もこの人みたいに農業の素晴らしさを社会に伝えたいです。   私は野菜栽培士や野菜に関わる仕事を考えています。それぞれの野菜の特性を知り野菜の食品的機能を十分に発揮させたいです。ですから野菜の栽培技術を学び少しでも多くの人々に安全で安心な野菜を作り農業を盛り上げたいと考えています。   そのためには、他の人よりも知識を取り入れ、いっぱい勉強をして将来の夢に近づけるようにしたいと思います。私は、清水高校に来てやりたい事がはっきりしました、目標も見つかりました。他の高校にいたら、もっと適当に過ごしていて三年生の今になってもやりたいことがみつからなかったと思います。普通高校では絶対に学べないことがこの高校では学べました。ですから、残り少ないですがもっと勉強をし高校で身に付けた知識を将来に役立てたい。そして県立農業大学校へ進学し、さらに知識と技術を身に付けたいです。

農業はとても素晴らしいと皆に思ってもらいたいです。農業は人の健康を支えてくれ、食事には必要な存在で何よりもやりがいがある仕事だと思います。そして批判されず、尊敬される仕事にしたいとおもいます。これから農業の楽しさ、カッコよさをみんなに伝えていき、少しでも興味をもってもらえるように頑張ります。


農業の未来を創る農高生たち [1] 〜僕は行きます !〜 文 : 千葉県立清水高 片山晃熙

農業の未来を創る農高生たち [3] 〜もったい世の中〜 文 : 千葉県立清水高 宍倉由貴

農業の未来を創る農高生たち [4] 〜ソーラークッカーのすすめ〜 文 : 千葉県立清水高 食品科学科 ソーラークッカー研究班

農業の未来を創る農高生たち [5] 〜食品と食生活について〜 文 : 千葉県立清水高 古谷有生乃

農業の未来を創る農高生たち [6] 〜自分から始めよう〜 文 : 千葉県立清水高 徳永美登里

農業の未来を創る農高生たち [7] 〜私たちの食生活について〜 文 : 千葉県立清水高 張替夏海

農業の未来を創る農高生たち [8] 〜環境破壊について考える・・私がこれからやっていくこと〜 文 : 千葉県立清水高 徳永美登里

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