English / 日本語

Facebookのアイコン

youtubeのアイコン

sitemap

冬はツツガムシにご用心

うさぎ追ひし かの山♪
こぶな釣りし かの川♪
いかにいます 父母♪
つつがなしや 友がき♪ (故郷/文部省唱歌より)

童謡ふるさとの中でも歌われていますが、つつがないという言葉は以前には手紙などでもよく使われるくらいに有名です。このようにつつがないとは病気や災いなどがなく元気だという意味でしばしば使用されてきた言葉ですが、昔はツツガムシ病にかかりかなり多くの人が命を落としたため、とても恐れられており、ツツガムシ病という名前はこのつつがないが語源となりつけられたものだといわれています。

ツツガにあってしまった経験者(私です)が語る

実は私は若い頃にこのツツガムシにやられてしまい10日間以上高熱と頭痛で苦しんだ経験があります。 それは今から30年くらい前、私がまだ20代だった頃のことです。大学の野生ラン研究会の後輩にあたる澤山君(その当時は那須君)と2人で12月のある日、鹿児島県大隅半島南部を訪れそこで10日間ほど野生のランを探し求めて山中を駆け回り千葉に戻りました。 それから約一週間が経過した頃です。40度を超える高熱で体中のあちこちが痛み、頭が割れてしまうほどの強烈な頭痛に苦しみ死にそうな目に遭いました。 病院に行く事が大嫌いな私でしたがあまりの苦痛に耐える事が出来なくなり、母親に引きずられるようにしてやっとの思いで近くの病院にたどり着きました。 かぜ(現在はインフルエンザ)?ということでそれに効く薬を処方してもらいました。 しかしその後何日経っても一向に改善する気配はなく、再度病院で診察を受けました。 それから更に数日が過ぎても治ることはなく、自分でもこのままいくとあと2〜3日でお陀仏になるだろうと感じ、這うようにしてやっとの思いで病院にたどり着きました。 さすがに先生もこれはただ事ではない!もしかしてツツガムシ病?と思ったのです。すぐに私の全身をくまなく調べました。

ツツガムシ病

腹部に大きく腫れたニキビのような傷跡をみつけ「これだ!」と声をあげたのです。そうですピンポン!私はこの時ツツガムシの毒牙で刺され、ツツガムシ病をわずらい苦しんでいて、もしこの時先生がそれだと気付かなければおそらく数日後には死んでいたことでしょう。 すぐに特効薬テトラサイクリンが投与されました。するとその日の夕方にはまるで何もなかったかのように熱は下がり、嘘のように元気になったのです。

しかしその日の夜には自宅にお迎えの救急車がきて防護服を着た隊員により私の身柄は千葉市立病院の隔離病棟へとうつされました。 当時、それまで千葉市内ではツツガムシ病の感染例がなく、他へ伝染させてしまう可能性も否定できないため念のため隔離しておこうということだったと思うのですが、私はひとけのほとんどない隔離された部屋で一人寂しく正月を過ごしていました。 おりしも私がツツガムシ病で千葉市立病院に入院している最中、院内のテレビ、ラジオからは東京都内の町田市で初めてツツガムシ病の患者が発生したというニュースが連日のように流れていました。 幸いなことに同じ時期に千葉市立病院隔離病棟に入院していた患者(私)のことは全く報道されることはなくて良かったです。それだけは不幸中の幸いでした。

ツツガムシ病と気付いてくれた先生ありがとう。お母さんありがとう。 そして神様ありがとう。今も元気で生きていることに感謝して、これからも死ぬまで一生懸命にランと共に生きる事を誓います。

ツツガムシ病(新型)

ツツガムシ

  • ハイキングなど自然の中に行く事がよくある
  • 家庭菜園など草木が茂るそばで作業することがある

特にこのような人に次の症状があらわれ、それが何日も続く場合は念のためツツガムシ病の可能性を疑ってみることも必要です。

  • 高熱が何日も続く
  • かなりひどい頭痛が続く
  • 体に発疹があらわれる
  • リンパ節の腫れがひどい
  • 体の節々が痛むが心あたりがない
  • その他

冬期(秋〜春)このような症状があらわれ長く続く場合には念のためツツガムシ病を疑ってみてはいかがですか?

ツツガムシ病とは

ツツガムシ病は、細菌とウイルスの中間であるリケッチアと呼ばれる病原体をもったダニの一種、ツツガムシにさされることで発症する病気。5 ~14 日の潜伏期間があり、その後高熱を伴って発症しますが、皮膚には特徴的なダニの刺し口がみられます。その後数日で発疹があらわれるのが普通です。原因がわからず治療が遅れてしまうとかなりの確率で死亡します。


コラム筆者:山本裕之

「野生のランに魅せられて」へ戻る

「自然人のコラム」へ戻る

ホームへ戻る