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私のハブ捕りものがたり [2]

奄美大島に野生ランを探しに来るのは、これが2度目です。前回のヒメハブの件もあり、「ハブなんかいやしない」という島の人?の言葉をうのみにし、私自身もハブは滅多にいるものではないと思い込んでしまったのです。 住用村から山を越え、瀬戸内町に入ってすぐの道沿いにシイタケを販売するお店が一軒だけぽつりとあります。その近くの砂利の坂道を車で10分程走ったところで林道は終点となります。その先は密林へと続く、やっとで歩ける細い山道となります。ふつうならば、この林道を終点まで行き、そこから歩いて密林の奥(山中)へと入るのですが、この時は私の車のタイヤはかなりすり減っていただけでなく、さらに他の車もほとんど通ることができないためであるのか?車輪が急坂で空回りして、どうしても先へ進むことができません。 仕方なしに、車をそこへ止めて、かなりの距離を歩いて・・・

その時に、歩きながら同行の山田君と交わした言葉は「もし今日、ハブに打たれたら(かまれたら)死ぬかもしれないから気を付けなくては」と話をしながら用心棒を手にして山奥へと向かったことを昨日のようにはっきりと覚えています。 こうして、山田君と私は山奥へ野生ランたちを探し求めて奥へと進み、へとへとになりながらも密林の中を夕方まで歩き回りました。 その帰り道のことです。もう間もなくで林道へというところまで来た少し手前の曲がりくねった粘土質の急坂を、息を切らせながら登っていた時、ガサっという音と同時に、前方のわずかにある茂みの中から、いきなり私の左足めがけて大きな口を開けたハブがいきなり飛びかかってきたのです。命中まであと10センチくらいの距離?までは覚えているのですが、その後のことは理解できないまま、あまりにも突然であまりの恐怖に、私は何が何だかわからないまま急斜面をそのままゴロンゴロンと転がり落ちてしまいました。 途中何度か黄色の大きな口を開けた120~130センチくらいの黒い奴が何度も飛びかかってきたことだけが記憶に残っています。

気が付くと、私の後ろを歩いていた山田君よりもかなり後ろの位置にいました。黄色の大口を開けて飛びかかってきた全身黒色で素早く動くそいつは、山田君の前までスルスルくると、右にかじを切るように方向を変え、スルスルと藪の中へ逃げていきました。

その後、数日の間、奄美大島に滞在しましたが、恐怖のあまり、私たちはその後、山中へ入ることができずに水が流れている浅い川の中だけを歩くことしかできませんでした。長さ1メートルにも及ぶキバナセッコクとシコウランを眺めながら、そしてこの時、ルリカケスの母親にギィギィガァガぁときつく(かなり強く)怒られたことをはっきりと覚えています。 そして私のハブの恐怖体験は、この後も何度もあるのでした。

地元の人たちが言うには、自分がハブを見つけるよりも先にハブに見つかってしまい飛びかかられた時には、ほぼ百発百中で打たれるということでした。 この話が本当であるのならば、私があの時飛びかかられたのにも関わらず打たれずに済んだのは、仏さま、やおよろずプラス蘭の神さまのご加護のおかげで奇跡が起き、ギリギリのところで救われたと思っています。 私は今でもこうして健康でいられることを神さま(宇宙)に感謝しています。 つい先日、満57才の誕生日を迎えて、これからも生涯ランとともに生きていくことを誓います。

◎地元の人が山仕事をする時は、ハブにやられないように足には皮のプロテクターをつけます。

◎地元では山に入るときには必ず用心棒(長い棒)杖がわりの棒をもち、危なそうな草むらなどは、この棒で草をはらいながら進むということです。

私のハブ捕りものがたり [3]


コラム筆者:山本裕之

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