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おんぼろ船「初代父島丸」と小笠原の野生ラン

東京から南へ1000km、太平洋に浮かぶ亜熱帯の島々=ボニン•アイランド。日本名は小笠原諸島。父島そして母島、私は学生時代何回もこの島へ行った事があります。もちろん野生のランを観察する事が目的です。

当時の船は初代の父島丸、かなりの老朽船で大きさは2000t強。東京~父島間は通常約40時間と言われていましたが、実際は、この初代父島丸を3往復利用したうち定刻通りに着いたのはたった一回だけでした。ひどい時は約50時間もかかったこともあります。その時はまるで船体がねじれてしまうかのごとくギーギーときしむ音をあげ、前後に大きく揺れ、左右に傾くたびに床に置かれた荷物も横すべりして客室の壁にぶつかって止まる、そんな事もありました。さすがにこの時は2等客室にいるほとんどの人が青白い顔をして洗面器を抱きかかえているような状態でした。私はというと、この頃には船であちこちの島を旅していたため、ひとりへっちゃらな顔でタダだから食わなきゃ損とばかりに3食ともしっかりといただきました。

そんなおんぼろの初代父島丸そして母島を結ぶ第二弥栄丸、それが自然のためには良かったのでしょう。その頃はまだ父母島ともに訪れる観光客はごく少数で、手つかずの大自然が残り、たくさんの野生ランがみられました。アサヒエビネ、イモラン、オガサワラシコウラン、チクセツラン、ハハジマホザキラン、ムニンツレサギ、ムニンシュスラン、ムニンボウラン、ムニンヤツシロランなど固有種のランたちです。中でもオガサワラシコウランは地面から樹上に至るまで山ひとつびっしりと自生する場所もありそれはそれは壮観でした。

さて、40年も昔の話はさておいて実は少し前まで私のところの企画開発室でクリエイターとして仕事をしていたkotoneさんが今年の3月に父島へ卒業旅行に行きました。話によればアサヒエビネをはじめとする固有のランの多くは採取によりその多くが姿を消してしまい今ではほとんど見られないということです。彼女がおみやげにと何種類かのランの写真を撮影してくれましたのでご覧下さい。今年撮れたてホヤホヤの映像です。

小笠原の自然

アサヒエビネ

ムニンツレサギ (シマツレサギソウ)

コクラン

チクセツラン

パパイヤの樹にとまる本人


コラム筆者:山本裕之

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