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サバイバル日記 西表島編 その1

探検隊員 桜井・関・山本

これは、原色日本のランの編集長羽根井さんが地元の人に聞いたという幻のランの自生地を探すため、西表島のジャングルで私たちが体験した出来事のひとつです。

1985年3月12日、白浜から波照間の森、御座岳とジャングルの中を縦走し、ようやく仲間川上流までたどり着いた私達3人は自分たちの目を疑いました。それというのも地図上には確かに船着き場と記してあり、それらしい場所はあるのですが船が来た形跡が全く無いのです。 ここへたどり着くまでは、当時からジャングルクルーズで有名な浦内川のような船着き場があると思い込んでいました。この様子からして、仮にここで一カ月待ち続けたとしても船が迎えに来ることはないだろう…。

仕方なくずっと先にある林道まで通じるけもの道でもないかと今来たところを引き返し、尾根伝いに私の身長よりも高く茂るシダの葉をかき分けながら探したのですがそれらしい道はみつかりません。 そもそも昨日から通ってきたジャングルは過去に何人もの遭難者をだすほどの難しいコースです。そして実際に私たちもスタート直後から5匹のハブに遭遇し、更には身体中をヤマビルに吸血されながらようやく抜け出せたのです。この先もうこれ以上2人の隊員を危険な目にあわせるわけにはいきません。仕方なくジャングルの中を行くことはやめ一番安全な選択として川沿いのマングローブの中を歩いて進むという判断をしました。

この時、隊員の一人はよっぽどつらかったのでしょう。この山奥で「もう帰る」と言い出すほどでした。

そして… グチャグチャドロドロ…ヘロヘロクタクタ…。

それは想像を絶するほどに過酷でした。それに加えてドロの中では何か多くの生物がグチュグチュとうごめき、とても不気味です。先をヤリのように尖らせた巨大な巻貝や見たことがないようなナマコのようなものもたくさんいました。 それでも、ドロの中に立ちはだかるヒルギの根をよけ、ドロに足をとられながらなんとか進み、夕刻にはマングローブから左上の方角にある林道脇の展望台までたどり着きました。

ここまで過酷な泥んこ遊びを大人になってから体験するとは思っていませんでした。

アオイボクロ_ヤエヤマヒトツバラン
アオイボクロ_ヤエヤマヒトツバラン

明日 (その2) につづく


コラム筆者:山本裕之

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