English / 日本語

Facebookのアイコン

youtubeのアイコン

sitemap

サバイバル日記 【山崎功実 - 徳之島~奄美大島編 2】

朝ご飯はヒルご飯

徳之島から奄美大島へ移動してからのことです。

夕刻になり、飯を炊こうとしたのですが、「この春は雨が降らない」と土地の人が言っていたとおり、沢の水が少なくコメをとげるだけの綺麗な水はありませんでした。

飯炊きを任された私が途方に暮れていると、あまりに遅いため不安になったのか懐中電灯を持った山本さんがやってきて「なにやってんだ、もう日が暮れてるぞ」と怒鳴られました。水がないんですと伝えると、「そのへん掘ればでてくるだろ」と。私は素直に石をどかし、砂利をかきわけてみました。すると、たしかに水が染み出てくるではありませんか。さすが山本さんだ。そのわずかな水を汲み、なんとか飯を炊きました。私たちはいつも朝の時間を無駄なく使うため、前夜に翌日の分もまとめて飯を炊くのが習慣でした。その日もいつものように翌朝の分を残しておき、ろうそくの明かりの下で夕飯をおいしくいただきました。翌朝、この日のメシ当番の南條君が、昨夜食べた残りの飯ごうのふたをあけたところ、茶色っぽいご飯に混ざりなにか不思議なものがあるのをみつけました。なんだこれ?と木の枝の箸でつっころがしたところ、なんとよく火が通ったヒルだったのです。昨夜、泥を掘って集めた水の中にいたか、米を研いでいる時に私の体から落ちたかで紛れ込んだのでしょう。知らず知らずのうちに、ヒルのだし入りご飯を食ってしまっていたのでした。朝なのにとんだヒルご飯でした。

ヒルご飯

この旅では山の中でみつけた得体の知れない巨大キノコできのこご飯を作ったり、紫色のきのこたっぷりラーメンを作って食べたりしましたが今でも生きています。今考えると腹も壊さずなにも起こらなかったのが不思議なくらいです。

→前 サバイバル日記 【山崎功実 - 徳之島~奄美大島編 1】


イラスト:M.Tajima

コラム筆者:山崎功実

「野生のランに魅せられて」へ戻る

「自然人の語り」へ戻る

ホームへ戻る