まさか!?オガサワラカラスバト?

オガサワラカラスバト。 文献によると、その鳥はかつて小笠原諸島に生息していましたが、最後にその姿が確認されたのは約130年前で、その後目撃者はなく絶滅したものと考えられています。

最近、野生ランのコラムを書こうと古い写真を整理していたところ、私が大学1年生の頃(1978年暮れ~1979年1月)に小笠原で撮影した、手にハトのような鳥を持った写真をみつけました。 なれなれしく近寄ってきた鳥と記念撮影したような…なんとなくそんな記憶がありますが詳しくは覚えていません。

オガサワラカラスバト 小笠原にて

この鳥なに?と、すぐに私のところのネット担当者に調べてもらったところ、もしかしたら、アカガシラカラスバトという希少種かもしれない、と、少し興奮気味に言いました。 というのも、この鳥は小笠原に生息数40~50羽しかいない国の天然記念物、そしてレッドデータブックにも絶滅危惧種としてあげられているからです。 しばらくして、その担当者が突然「あ!アカガシラカラスバトじゃないかもしれない!!」と叫びました。 頭が赤くないことと首の周りが白いなどの特徴から、絶対こっちだよ!と大興奮。 名前はオガサワラカラスバト。 なんと100年以上も前に絶滅したといわれている幻の鳥です。 写真はおろか、標本も世界に4体しか存在しないそうです。担当者はアカガシラカラスバトではなく絶対にオガサワラカラスバトだと信じているようです。

改めて、写真に写っている鳥を拡大してよく見たところ、企画室にいた6人全員が、やはりハトに見えるというのです。 オガサワラカラスバトあるいはアカガシラカラスバト、どちらにせよかなりの希少種のようですが、まあどちらでもない別の鳥だとしても私たちにはわからないので、もし写真を見てこの鳥がなんだかわかる方がいたら名前を教えてください。

ちなみに言うまでもありませんが、私たちはこの鳥を撮影後、そっと自然の中に放してあげました。(間違っても食べたりしてませんよ!) 希少種かもしれない鳥とは知らずに捕まえてしまったことをお許しください。

小笠原にて
小笠原にて

小笠原にて
小笠原にて 天然記念物のオカヤドカリ

パパイヤの木にとまる筆者
タコの木


コラム筆者:山本裕之

「野生のランに魅せられて」へ戻る

「自然人のコラム」へ戻る

ホームへ戻る