千葉県の里山にて [2] 1980年~2015年5月 文:小川豊明

この林は私が初めて野生蘭に出会ったところであります。千葉県の北部、近くには利根川が流れ、南側側にはきらきら光る印旛沼が望める田舎の農学校うらの山林。私は当時高校2年生、生物の女性教師に憧れて良く放課後ここに来たものでした。山林と言っても学校の敷地そばの明るいシイの木林、ここでトンボソウ、ミヤマウズラ、シュンラン、コクランがあちこちに自生していて、先生に案内され大きなどうらんをぶら下げて歩き回ったものでした。このときの体験が、現在にまで至る野生蘭熱中症のきっかけになったことに間違いないといえるでしょう。

さて、今回紹介しようと思っている蘭が、この地域にたくさん自生しているキンラン、ギンラン、ササバギンランと謎の蘭!まだ蘭についてよく知らなかった高校生の頃から有りました。黄色の鮮やかなキンラン。白くて小さなギンラン。大きめで葉の長い白い花のササバギンラン。そして謎の蘭。大きさはキンランより少し小さめ、葉は長め、そして何より気になるのが花色です。クリーム色の花弁に鮮やかなリップの大輪花。さて何でしょう?写真をご覧になったあなたはどんな感想をお持ちになりますか?

よく見かけるキンラン

このバラエティーをどう見ますか ?

足元には無数のコクラン、そしてトンボソウ。1ヶ月あとにまた来てみようと思いました。


コラム筆者: 小川豊明

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