プラントハンターアジアへ行く! ポカラ周辺編 文:小川豊明
ネパール探訪1986年5月~87年2月
カトマンドウ近郊の街で2ヶ月ほど研修の後、カトマンドウからポカラまで路線バスに乗っていました。3日で1往復週2便、出発はそれぞれ夕方、深夜です。なぜかというと熱帯地域を走るのに、エアコンがないのです。218kmの道のりを15時間かけ、ガードレールも無い一車線の峠をいくつも越えての運行でした。 途中ムグリンという宿場町で1時間ほど夜食タイム。タイヤをいくつも積んで、交換しながらの深夜営業。厳しい仕事でしたが、その分昼間はフリータイムであちこち出かけられました。


ある日、ゴルカへ通じる分岐点の村で、停車したらエンジンも停止、始動しようとしてもどうにも動きません。夜の街道で乗客は満員、電話も当然無く、後から来るバスに頼むか、朝まで待ってもらうしかありません。結局乗客は後ろから来た別の会社のバスに乗ってもらい、私だけ修理屋さんを待っていた事がありました。その村は日中38℃程になるところでバスの中にはとうてい居られません。仕方なく付近の山に入ると・・・・ありました。大きな切り株や、大木の幹にシンビジュームが着生していて茶褐色の花を咲かせていました。またセロジネのような蘭があちこちの岩に繁茂していました。



ポカラの町は、外国人の観光客に人気のレイクサイド、ペワ湖という湖の街。マチャプチャレ、アンナプールナヒマール等8000m級の山々に程近く、トレッカー達の集う街です。

私が滞在していた宿舎のすぐ前には、ペワ湖が広がり朝夕は涼しいところでした。 ある日、ボートで対岸のジャングルに行きました。そこは地元の人でも入らないヘビ山という場所で、毒蛇が居るから行かない方が良いと言われていたところでした。手こぎのボートで湖を横断していると、警備の兵士にメガホンで注意されましたが、ここは無視! のんびりと対岸へたどり着きました。湿度・温度とも申し分ありません。木々もさすがに茂っています。

山からの帰り、手こぎのボートに水牛(ゼブー)が寄ってきて船べりにアゴを乗せられ見事転覆!ここでまたまたカメラ破損!写真の色が悪いのはそのせいであります。

最近ネパールで未曾有の大災害がありました。亡くなった方々のご冥福をお祈りすると同時に早期の復興と発展を願っています。 私は1986年~87年、昭和の終わり頃、ランの勉強のためにネパールに長期滞在していたことがあります。当時私が撮ったネパールの写真を、その時よく聞いていた現地の音楽にのせてスライドショーにしました。古き良き時代のネパールの生活や現地のランをご覧ください。また、被災地に対して自分たちが出来る事も考えていただければ幸いです。
コラム筆者:小川豊明