はなたれジイサン はなたれバアサン

 私は幼いころ大人はみんな立派だと信じていました。しかし、大人になって必ずしもそうでないということがわかりました。

 ふつう、人の身体はある程度の年齢までは成長しますが、20代の頃にはそれが止まります。これに対し、精神は身体とは違い、成長が止まるのは個人により大きな差があります。

 私は人としてこの世に生まれた限りは、限りなく死に近いところまで成長することが理想の生き方だと信じています。しかし、残念ながら多くの人が学校を卒業した時点で学ぶことをやめ、精神の成長は鈍化します。なかには、限度を超えた酒やその他の遊びを覚えてそれにのめり込んでしまい、ほぼ完全に成長を止めてしまう人もいます。
 このため年はとっていても、知識や経験のレベルが年齢にともなわず、外見は年をとっていても、頭の中は学校を卒業した時点で止まったままの人も少なくありません。はなたれジイサン、はなたれバアサン、言葉は悪いですがまさしくその通りの年寄りも多くいます。

 人は年を追うごとに外観は醜くなります。これは仕方ないにしても、せめて中味は知恵や知識を積み、尊敬される年寄りになりたいものです。
はなたれジイサン、はなたれバアサンにはなりたくないと思います。


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